窓から差し込む日差し。
窓辺に置いてある小物の短い影が布団に落ちている。
殆ど真上からの日差しに照らされ、寝ていた女の眉間に皺が寄る。
「んんっ・・・?」
目が覚め、まぶしいのか布団を頭までかぶってもぞもぞと動いて動きが止まる。
「・・・?・・・??」
布団から片手だけを出し、枕のそばにある携帯端末を手探りで探り当て、
布団の中に引き込む。
「っべ、電池切れてる」
掛け布団を跳ね除けて布団から出て大急ぎで身支度を始める女。
携帯端末に充電ケーブルを差し込み、髪にブラシを入れつつ服を選んでいる。
多少の充電で息を吹き返した携帯端末が多数の不在着信を通知してくる。
「あああ、だよねだよね・・・」
選んだ服に袖を通し、化粧台で装備を整えていく。
「やっべぇぇ・・・2時間遅れだぁ・・・」
手早く、それでいて不自然でない程度にメイクを終わらせて
普段使っている鞄をおっとり刀で玄関を出る。
駅へ走りながら鞄に常備しているモバイルバッテリーを
端末につなぎ、電源を入れる。